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超筋肉(小説)(マヌス) 

わ~い。マビやりすぎて気がついたら金曜日だ~。ヽ(´ー`)ノ
……ごめんなさい。
来週からはちゃんと〆切守ります。
今週は見逃してください。

今週のUPは超筋肉です。
ノベルページはハングリー!です。

では、どうぞ。
ラデカが昇る早朝、どこからともなく暑苦しい声が聞こてくる―
「ふんっ、はっ!」
彼の1日は朝のトレーニングから始まる。
スクワットのたびに美しい肉体から飛び散る汗―それすらも健康的で美しいのだ。
…少なくとも彼にとっては。
「ふぅ…早朝の鍛錬はこれで終わりだ」
彼の名はマヌス、この中級都市ダンバートンで『ヒーラー』を仕事としている。
旅人や冒険者が「暑苦しい」とか「脳筋バカ」などと彼を評しているがそんな物は彼の耳には届かない。
人を健康にする者は他のなによりも健康的でなければならないのだ!、と彼の頭の中のマッスル神が叫んでいる。
ヒーラーの家の前、彼の筋肉は美しく輝いていた。―さぁ、今日も1日頑張らなければ。


マヌスが部屋の中で立ちながら彼の愛読書の『目指せ!ナイスボディ』を読んでいると、一人の少年が扉を開けて入ってきた。
見ると怪我をしている様子でもない。ポーション類を買いに来たのだろうか?
「はっ!俺に何か用か?」
尋ねてみる。初心者の服を身に着けた彼はこう言った。
「あー…えっと、お願いがあるんですが…」
少し弱い声で言う。
「どうした!俺にできる事ならなんでも聞いてやるぞ!」
「ヒールの魔法を覚えたいのですがお金を無くて…」
まぁ見た感じお金は無さそうではある。だが…
「む!流石にただでヒールの教習本をやるわけにはいかんぞ」
「あ、違うんです、本を貰おうってわけじゃなくて…その……弟子にしてください!」
「!?」
まさかそう来るとは思ってなかった。
だが、この迷える少年を救うのも、この超健康的なヒーラーに課せられた使命なのかもしれない……いや、そうなのだ!
「よし、俺がお前に立派なヒールを教えてやろう!」
「ほ、本当ですか!?」
「あぁ!1週間ここに泊り込めば覚えられるぞ!」
「おぉ、それじゃあ弟子入りします」



1日目

「はっ…はっ…」
「どうした!まだまだこれからだぞ」
少年はマヌスによってダンバトーンの外周を走らされていた。
少年にはこの走りこみがヒールを覚えることにつながるとは到底思えなかった。
しかし、師匠の言った事である…信じよう。



2日目

「発声練習だ!」
「えぇ…」
次は発声練習ときた。
なにか意味不明な気がするが、もしかするとヒールを詠唱する時に声量が必要…なのかもしれない。
ここは師匠を信じよう。
「はっ!…はっ!」
「声が小さい!『はっ!!』だ、わかったか!」
「…はいっ!」
信じ…よう…



3日目

「今日は食事で特訓だ!」
「…え」
「ヒーラーとは誰よりも健康的でなければならないのだ!」
「は、はぁ」
別にヒーラーになりたいわけではなく『ヒール』を覚えたいのだが…
まぁそれがヒールを覚える事につながるなら何だって食べてやる…!
「さぁ、これを食べろ!」
マヌスは奥の部屋の方から大皿に盛られた『苦い人参」を持ってきた。
「うげぇ…」
思わず口から声が漏れてしまった。あれを前に少しかじった事があるが相当苦かったはず…まさか…
「そ、それを食べるんですか?」
「当然だ!」
こ、これもヒールの為の試練だ…しん…じ…よう。



4日目

「よし、今日は肉だ!」
「うぇ!?肉ですか師匠…?」
苦い人参の次は肉か…だが…
「し、師匠…流石に肉はヒールに関係ないような…」
「このバカ弟子がぁぁぁぁぁあ!」
「!?」
突如師匠は怒り出した。やはり常人には理解できないような深いつながりがヒールと肉の間にあるのだろか。
「いいか、ヒーラー=健康的な精神=健康的な肉体=美しい筋肉=肉だ!これらが全て成り立つのだ…」
「…そ、そうなのですか」
目の前に山盛りになった肉―見ているだけで胸焼けしそうだ…
「さぁこれを食べた後はまた走りこみだ、気を抜くなよ!」
「は、はい」
ハードだ…今更だがなぜこの人はテンションが体育会系なんだ?
「さぁ食え!」
「……」
少年は、もそもそと肉を食べ始めた。美味しいと感じたのは最初だけであった……



5日目

「今日は座学だ!」
「おぉ」
5日目に入ってやっとそれらしい授業に入るようだ。なにかヒール教本のような物をを見せてくれるのだろうか。
「これを貸してやる。今日はこの本を何度も繰り返し読み、中身を完全に覚えるのだ!」
ポンッと机の上に1冊の本を置いた。ついにこの時がきたのだ・・・!
「俺は切らしていた苦い人参をグリニスさんの所で補充してくる。しっかり勉強しておけ!」
「はいっ!」
マヌスが家を出た後、少年は少しドキドキしながら彼が置いていった本を手に持った。タイトルは
「…『目指せ!ナイスボディ』だって…?」
しかも、やたら厚いハードカバーの本だがなんとページ数が3ページしかない…
内容はなぜか健康的な肉体を作るなどという物であった。
(こんなものでどうしろって言うんだよ…)
何かだんだん怒りの感情がわいてきた。
(こんな事でヒールを覚えられるのか?!)



6日目

「よーし今日はダンバートンの出口前にいる灰色ネズミの退治だ」
「…なぜですか」
もう当初の目的とかけ離れているような気がする。
「奉仕の心がお前にヒーラーへの第一歩を踏ませるのだ」
「…はい、わかりました」
(我慢だ、我慢だ!)
言っている事は理にかなっている…ような気がしないでもない。
ぐちぐちと心の中で言いながらもしらみつぶしにネズミを退治していく。
明日がヒール修練の最終日だが、今、自分にヒールが詠唱できるとは思えない。
「はぁ…」



最終日

「よし!これで全ての過程が終了した!」
「………」
ヒーラーの家の庭において、ヒール修練の最終過程―実際の詠唱が始まろうとしていた。
全ての過程…いったい僕はヒールのために何かしたであろうか。…いや、きっと今ならヒールを使えるのだ!
―そう思わなければやっていられない。
「では手に力を集中してヒールを唱えてみろ!」
「…はい」
体中の力を手に集めるようにして…なんだか手のひらが熱くなってきた様な気がしないでもない。
これはもしかしたら、いけるかもしれない。そのまま少年は叫んだ。
「ヒール!!」
―しかし声が響くだけで何も起きない。
「……」
「……」
二人の間に沈黙という名の空気が漂う。それを先に破ったのはマヌスの方であった。
「お、お前の努力が足りなかったんだ!破門だバカ者め!」
「…」
その時、少年の中で何かがが弾けた。
「師匠のバカやろぉおおおおおおおおお!」
少年のスマッシュがマヌスに炸裂し、マヌスは綺麗に上斜め方向に吹っ飛ばされた。
体育会系のトレーニングによって少年の力は飛躍的に増加していたのだ。
マヌスは地面に背をつけながら、
「ふっ。」
といい、笑顔を浮かべてつぶやく
「もう、お前に教える事はなにもないな…その力、困ってる人のために使えよ…」
「し、師匠……」
その場の空気が暖かく、
「ふざけんな!もう二度とこんな所くるか!!!」
なりはしなかった。
少年は罵詈雑言を叫びながら外へと駆け出していく。
そのころにはすでにマヌスは気を失っていた。


おわり
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